介護職は資格なしでも正社員になれる 資格ありとの違いも解説
介護業界で資格なしでも正社員をめざす方法があります。ここでは、介護系の資格なしで正社員になれる仕事や給料の一例、資格のある正社員との給料の違い、上手に転職先を探す方法などを紹介します。
目次
介護職は資格なしでも正社員になれる
介護職で正社員になるには資格がないと無理と、思っていませんか?
興味はあるものの、資格なしでは働けないと思って諦めている人のために、資格なしでも介護職で正社員になる方法を解説します。
具体的にどのような仕事があるのか、有資格者との違いまで紹介するので、資格なしでスタートし、働きながら資格をとって給料や待遇アップをめざしましょう。
介護職は資格なしでもスタートでき、担当する仕事によって正社員での採用も期待できます。特に積極的に求人を出す施設や業務は資格なしでの正社員採用の可能性があるため、あきらめずチャレンジしましょう。
介護業界は慢性的に人手不足のため、仕事を選びやすい状況です。
納得の給料・待遇の職場を比較・検討して選び、正社員としてしっかり働きながら資格をとって、さらに上をめざす道もあります。
介護職の有効求人倍率について
厚生労働省が行った一般職業紹介状況の調査結果によると、介護サービス業の有効求人倍率は3.25倍 で他の業種より高い倍率になっています。
有効求人倍率とは有効求職者人数に対する有効求人数の割合で、1を超えると有効求人数の方が多くなり、売り手市場の状態です。それが介護サービス業では3倍を超えており、サービス業の中では最も高い数字になっていることから、介護業界は求職者が仕事を選べる状態にあると言えます。
求人数が多いほど、資格がない人でも正社員になる可能性が期待できるので、介護業界はできるだけ早く正社員になりたい人におすすめです。
資格なしでも正社員になれる介護職の例
介護の仕事は幅広く、資格の有無や経験年数などにより担当する仕事が変わります。
数多くある仕事の中から、資格なしでも正社員になれる可能性のある仕事を紹介します。
まず、利用者に直接触れる仕事は資格が必要です。
資格がないあいだは仕事に制限があるか、有資格者の補助を受けながら行います。
資格なしで正社員として採用する場合、採用後の資格取得を前提にしている可能性があります。
<資格なしでできる仕事>
・生活援助
食事づくり・買い物・掃除・洗濯など、利用者をサポートする仕事が生活援助です。
利用者を気遣い、円滑なコミュニケーションを取ります。
・介護施設内での身体介助
資格なしでも介護施設内の場合は身体介助を担当できますが、訪問介護での身体介助には資格が必要です 。
身体介助とは、食事介助・入浴介助・排泄介助などの利用者に直接触れてサービスを提供する仕事です。
・送迎の運転手
デイサービスを利用する利用者の送迎や、訪問介護先へのスタッフの送迎などを行います。
資格なしの介護職正社員の給料例
厚生労働省が発表した「令和3年度介護従事者処遇状況等調査」の結果によると、無資格で介護職として働いた人の月給平均額は、令和3年271,260円、令和2年262,420円 でした。詳しい仕事別の正職員の給料までは結果にありませんが、インターネット上の求人情報を参考に、資格なし・正社員の月額給与額例を紹介します。
<資格なし・正職員の給与例>
仕事内容 | 給与額の例(月額) |
デイサービスでの介護全般、補助 | 182,000 |
グループホームでの身体介助、生活援助 | 235,000 |
介護付き有料老人ホームでの身体介助・生活援助 | 197,000 |
訪問入浴介護の補助・事務・運転 | 182,000 |
資格なしで正社員として働く場合は、月給20万円弱~30万円強と幅があり、施設のあるエリアの相場や経験、施設の経営状況などが関係します。しかし働きながら資格を取った場合は、資格に応じて昇給するため、頑張った分だけ自分に返ってくるやりがいがあります。
資格有の介護職正社員との違い
厚生労働省が行った「令和3年度介護従事者処遇状況等調査」では、資格別の給与平均も発表されています。資格なしの月額給与平均とあわせて表にまとめたので、見比べてみてください。
<資格別月額給与平均>(単位:円)
資格 | ||
なし | ||
介護福祉士 | ||
社会福祉士 | ||
介護支援専門員 | ||
実務者研修 | ||
介護職員初任者研修 | 300,510 | 293,360 |
資格なしでも介護職の正社員にはなれますが、資格があった方が給料が上がりやすいことがわかります。働きながら資格の勉強をし、資格をひとつずつ取得して給与アップのチャンスを狙いましょう。
資格があると担当できる仕事の範囲が増えるため、その分給与に反映されます。月給が上がるとボーナスアップも期待できるので、資格を取ることにはメリットがあります。資格なしで正社員になった人も、取りやすい資格から取っていき、給与アップにつなげましょう。
働きながらでも取りやすい介護資格
介護の仕事をしながらでも取りやすい、基本的な資格があります。
まだ資格がない場合は、介護職員初任者研修や介護福祉士実務者研修からがおすすめです。
・介護職員初任者研修
介護職員初任者研修は、介護に必要な基本的な知識とスキルが身につく資格です。
この資格を取るには、講義と演習を約130時間受講 し、全課程修了後の修了試験での合格が必要となります。
受講資格に年齢や学歴の制限はなく、介護職未経験の人も受けられ、これから介護業界で上をめざしたい場合の第一歩になる資格です。
・実務者研修
実務者研修は、幅広い利用者に対する基本的な介護提供能力を身につけるための研修です。
介護職員初任者研修と共通する内容に加えて、医療ケアも学ぶため、条件はありますが医療的ケアができるようになります。
訪問介護事業所ではサービス提供責任者になれるほか、介護福祉士の受験要件のひとつを満たせます。
修了には約450時間 の受講が必要ですが、コツコツ勉強すれば働きながらでもチャレンジできる資格です。
資格なしで介護職の正社員になるなら転職コンサルタントのサポートがおすすめ
介護の資格なしで正社員として働ける環境の良い職場を見つけるには、自分ひとりでは難しいため、介護業界の転職事情に詳しいコンサルタントに相談する方法があります。
介護業界の転職のプロの力を借りると、今の仕事を続けながらでも転職先探しがしやすくなります。
<転職コンサルタントを利用するメリット>
- 介護の資格なしや未経験から正社員として働きたいなど、希望に合う求人を探してくれる
- スキルや経験を考慮した求人を探してくれる
- 介護業界の最新の転職事情を知っており、専門的な情報を提供してもらえる
- 一般公開されない求人の紹介を期待できる
- 代わりに希望就業先との連絡・調整を行うため、働きながら転職活動ができる
- 初めての転職でも、履歴書・職務経歴書の書き方や面接対策などの各種相談に乗ってもらえて安心
- 登録料や利用料などはかからず、無料で利用できる
自分で介護業界の求人をくまなく探すには、こまめなウェブ検索やハローワークの利用では限界があるかもしれません。
それだけでは条件の良い求人に出会うチャンスは少なく、中には一般公開しない情報もあるでしょう。
可能性を広げて納得の行く仕事に出会うためにも、転職コンサルタントへの相談がおすすめです。
まとめ:介護職に興味があったら積極的な挑戦を
介護業界で一度も働いた経験がない人も、介護職として働いているもののパートではなく正社員になりたい人も、資格なしでも挑戦できる正職員の求人はきっと見つかります。
資格をひとつでも取ってから挑戦しようと思うと、どうしても時間がかかるため、介護職として働きながらの資格取得がおすすめです。
転職コンサルタントに相談すると、希望の条件に合う職場が見つかりやすく、介護系の資格なしで正社員になれる日は近いはずです。
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